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1. 令和4年度修了式での校長講話を紹介します

投稿日時: 03/25 担当2

 1,2年生の皆さん、おはようございます。3年前から苦しめられてきたコロナ感染はほぼ終息に近づいてきました。学校も4月1日からマスクの着用に関しては原則、求めないことになります。もちろんマスクを外したくない人は結構ですし、混雑する電車や高齢者施設、病院などはマスク着用の制限がありますので、時と場合によって臨機応変に対応してもらうようお願いします。 

 さて、例年より早く桜が開花し、海の向こうからはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で日本が優勝という嬉しい知らせが届きました。侍ジャパンの戦いぶり、特に目標に向けてチーム一丸になってひた向きになって いる姿、選手を信頼し続けた監督そしてそれに応えた選手の姿に、大きな力をもらいました。大変気分よく春休みそ  して新学期を迎えられそうです。 

 4月から皆さんは2年生、3年生になります。新入生も入ってきます。新2年生は先輩として、新3年生は最上級生かつ受験生として学力の向上と豊かな心、たくましいからだを鍛え、それぞれの目標に向けて大いに頑張ってほしいと思います。そのスタートがしっかり切れるように、明日からの春休みを有効に過ごしてください。 

 先日、国際刑事裁判所(ICC)が、ウクライナ侵攻をめぐる戦争犯罪容疑で、ロシアのプーチン大統領らに逮捕状を出したというニュースが流れました。ウクライナ人の子供をロシア領に不法に連行するなどした疑いがあるという容疑です。残念ながらロシアは国際刑事裁判所設立条約に加盟していないため、逮捕される見込みはないそうですが、国際機関がプーチン大統領個人の責任を追及する姿勢を鮮明にしたことで、少しでも早い戦争終結につながることを期待したいと思います。 

 外務省のホームページによると、国際刑事裁判所は2003年にオランダのハーグに本部が置かれ、国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪(集団殺害犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪)を犯した個人の訴追・処罰を任務とする常設の国際刑事法廷です。世界123か国が加盟し、日本は2007年に105番目に加盟しました。ただし、ロシアのほかアメリカも中国も加盟していない点が大国のエゴを感じます。

 大統領に対しての逮捕状は、2009年にスーダンのバシール大統領に対して出されています。これは、反政府勢力との抗争で約20万人の死者と約200万人の難民を出した責任を追及したものです。

 日本の貢献としては、資金拠出額が最も多く約30億円。裁判官に過去3名輩出していて、いずれも女性というところが目を引きます。 

 さて、今年度最後のお話は、幕末の思想家、橋本左内という人が15歳の時に記した「啓発録」という書物についてです。

 橋本左内は、幕末に今の福井県、福井藩医(医者)の子として生まれました。16歳で大阪の適塾で緒方洪庵に師事し、医者となりますが、江戸遊学で西郷隆盛らと交流して幕府改革の思想に傾倒し、福井藩主の側近となりました。将軍継嗣問題で一橋派の中心として活躍しましたが、井伊直弼が大老になると安政の大獄で囚われの身となり、吉田松陰らとともに26歳の若さで処刑されてしまいました。

 「啓発録」は橋本左内が大阪に向かう前年の15歳の時に、自ら立派な人間になるための心得を書いたものです。5つの項目からなり、次のように述べています。 

1「稚心を去る」・・・「稚心」とは「子供っぽい心」のこと。目先の遊びなどの楽しいことや怠惰な心や親への甘えは、学問の上達を妨げ、武士としての気概をもてないので、捨て去るべきである。

2「気を振う」・・・人に負けまいと思う心、恥を知り悔しいと思う心を常に持ち、たえず緊張を緩めることなく努力すること。

3「志を立つ」・・・自分の心の赴くところを定め、一度こうと決めたらその決心を失わないように努力すること。

4「学を勉む」・・・すぐれた人物の素行を見倣い、自らも実行する。また、学問では何事も強い意志を保ち努力を続けることが必要だが、自らの才能を鼻にかけたり、富や権力に心を奪われることのないよう、自らも用心し慎むとともに、それを指摘してくれる良い友人を選ぶよう心掛ける。

5「交友を択(えら)ぶ」・・・同郷、学友、同年代の友人は大切にしなければいけないが、友人には「損友」と「益友」があるので、その見極めが大切で、もし益友といえる人がいたら、自分の方から交際を求めて兄弟のように付き合うのがよい。 

 優れた能力がありながら志を果たせないまま命を落とした橋本左内ですが、自ら記した心得に沿って、全力で突き進んだ姿に敬服します。その言葉、姿勢に16歳、17歳の皆さんにも感じるところがあると思います。ぜひ、節目のこの時期に自分自身を見直していただき、新たな気持ちで新年度を迎えていただきたいと思います。

 明日から春休み、くれぐれも交通事故や病気、ケガに気を付けてください。元気な姿で4月7日の始業式を迎えられることを願います。