校長より

「地域の期待に応える活力ある進学校」を目指して

知・徳・体バランスのとれた生徒、グローカルな視点で物事を考えられる生徒の育成  


 
皆さん、こんにちは。秩父高校のホームページにアクセスしていただきありがとうございます。 

 

 本校は、今年で創立114年目を迎える県下有数の伝統を誇る秩父地域唯一の普通科進学校です。新制高等学校以来、卒業生はすでに2万6千名に及び、政界、産業界、教育界などの各分野で活躍されています。 

 

 本校は、目指す学校像に「礼節と主体性を備えた人材を育成し、地域の期待に応える活力ある進学校を目指す」を掲げています。熱意ある教師陣のもと、進路希望に応じたきめ細やかなクラス編成や充実した学習プログラムの実施など、一人一人の学びの夢を完全バックアップする体制をとっています。また、部活動、学校行事、国際交流など精力的に教育活動を展開しています。 

 

 その成果として、この3月の卒業生は、北海道大学や筑波大学をはじめ国公立大学に15名が合格しました。また、早稲田、明治、青山学院をはじめとする私立大学には、延べ200名を超える現役合格者が出ました。さらに、短期大学及び看護系をはじめとする専門学校、公務員試験にも多くの合格者がでており、生徒一人ひとりの希望に応じた幅広い進路指導に全力で取り組んでおります。

 

 一昨年度からは、隔週土曜日に4時間授業を取り入れました。これは、新しい時代に求められる「思考・判断力・表現力」や「学びに向かう力・人間性」などを育成することを目的としたものです。100周年を機に新装なった図書館など整備された学習環境の活用を促し、生徒の主体的で自主的な活動を促進することをねらっています。隔週土曜授業は、新しい時代に対応するための本校の進化の一つです。

 

 本校では、今後も教育活動全般に精力的に取り組み、「知(知識・学力)・徳(豊かな心)・体(健やかな体)」バランスの取れた人材の育成に努めて参ります。そして、秩父地域の伝統や文化にプライドを持った「グローカル」な視点を備えた人材の育成にも力を入れ、県内はもとより全国そして世界に羽ばたく人材を育成し、地域の期待に応えて参ります。

令和3年4月


※「グローカル」:「グローバル」と「ローカル」を合わせた造語。地球規模の視野を持ち、草の根の地域の視点で様々な事象を捉えていこうとする考え方。

校長 町田 邦弘

 

掲示板

校長室だより

2学期始業式での校長講話を紹介します

 全校生徒の皆さん、おはようございます。校長の町田です。

 夏休み中、皆さんはサマースクールや進学補習、部活動にと、よく励んでいただきました。吹奏楽部の県大会出場も立派でした。この夏は、東京2020オリンピックがあったり、他県では記録的な豪雨による河川氾濫で大きな被害が出るなど、記憶と記録に残る出来事がありました。でも、何と言っても新型コロナウイルスの急激な感染拡大です。埼玉県は8月2日から緊急事態宣言に入り、9月12日まで延長されました。8月19日には一日の新規感染者数が2000人を超えるなど、医療現場は非常に厳しい状況になっています。収束の兆しが見えない危機的な状況下で、今日、2学期を迎えることになりました。私たちは気持ちを引き締め直して、新型コロナウイルス感染症に対峙していかなければなりません。

 学校再開で心配されるのは、教室等での密状態です。猛威を振るうデルタ株は感染力が強く、若い世代でも重症化のリスクが高い厄介な相手です。家庭内感染の場合、従来型なら家族の誰かが感染しても、の濃厚接触者で済むケースがほとんどでしたが、デルタ株ではそうはいきません。家族全員が陽性という事例が多くなっています。もし、あなたが感染したことに気付かないまま登校したとしたら、学校内でクラスターが発生するリスクは非常に高くなることは、容易に想像がつくでしょう。そうならないために、生徒の皆さんには次のことを絶対に守ってください。①発熱等の風邪症状が見られたら、登校しないこと。②家族の誰かに同様の症状が見られた場合も登校しないこと。

 12歳以上のワクチン接種が始まりましたが、皆さん全員が2回の接種を終えるのはかなり先になると思いますので、それまでは特に意識して今まで以上の感染症対策を、全員にしっかりやってもらうことが何より大切です。

 昨日、県の専門家会議があり、県教育委員会から分散登校といった感染防止のための強い措置が示されました。学校では授業の遅れが極力出ないよう、できるだけ授業時間が確保できるように、また、オンラインを使って自宅で学習ができるように準備を進めています。3年生は進路についての具体的な動きが出てきますので、それに支障をきたさないよう対応していきます。

 文化祭が目前に迫っていますが、一般公開はしないため、感染防止対策を十分講じ一日開催として、何とか実施したいと思います。準備に支障をきたさないよう、しばらく半日授業とし、文化祭後から分散登校にしたいと思います。用事が済んだ人は、寄り道せずまっすく帰宅するようにしてください。明日以降の詳しい予定については、ホームルームで説明を受けてください。

 部活動については、各地でクラスターの発生が報告されています。既に週2日の活動に制限されていますが、皆さんには大変申し訳ありませんが、文化祭終了までは、大会が近い部活動を除いて、原則、禁止とさせていただきたいと思います。

 生徒の皆さんにはいろいろと不安や不便をおかけしますが、「自分の行動が家族や友人の命を守る」という意識をもって、この難局を乗り越えていければと思います。御協力をお願いします。 

 さて、東京2020オリンピックでは、数々の競技で私たちに感動や勇気、希望を与えてもらいました。今回のオリンピックのコンセプトの一つは「多様性と調和」。性的マイノリティーの選手の活躍やトランスジェンダーの選手の出場のほか、人種差別反対を訴える動きなども注目されました。それだけに、JOC前会長の女性蔑視発言をはじめとする一連の不祥事は、日本人の人権感覚の低さを世界に示してしましました。私たち自分自身の人権感覚、人権意識はどうでしょうか。グローバル社会を生きる皆さんには、世界基準の感覚と意識を身につけてもらう必用があると感じました。

 また、メダルにこだわる勝利至上主義とは異なる、勝ち負けや順位よりも、自分たちのパフォーマンスを重視した価値観に触れることができたのは新鮮でした。それは、スケートボードで金メダル候補だった岡本選手が大技に挑むも失敗し、メダルを逃した場面でした。大技に果敢にチャレンジした岡本選手を他の選手たちが抱え上げ称賛する姿が大変印象的でした。自分らしさを貫き、精いっぱいチャレンジする姿勢を、皆が認め合いリスペクトし合う。スポーツに限らず、暮らしの中でも勉強や進路活動にしても、新しい時代を生きる私たちに大切なものを示してくれたように思います。一昨日からパラリンピックが始まりました。こちらからも素晴らしい学びを期待しましょう。

 今、校舎の西側の駐車場わきに、大輪のヒマワリが咲いています。「ひまわりの絆プロジェクト」として、秩父警察署の方と生徒会の皆さんに植えてもらったものです。これは、平成23年に京都府の4歳の男の子が交通事故で亡くなるという痛ましい事故があったのですが、その男の子が育てていたひまわりから採取した種を全国各地で咲かせ、命の大切さと交通事故の悲惨さを訴えようという取組です。今年は、自転車マナーアップ推進校に指定されていますので、秩父警察の方も時々、登校時の交通安全指導に来てくださっています。皆さんが自転車やバイクを運転する際には、このヒマワリの鮮やかな黄色とヒマワリに託した願いを思い出してもらい、2学期は交通事故ゼロを目指して交通安全に努めてください。 

 2学期は、勉強や部活動に大いに打ち込むことができる学期。3年生は進路実現を引き寄せる上で重要な時期。読書やいろいろな体験もできる時期。コロナで制約は受けるでしょうが、待ちの姿勢ではなく、主体的に学ぶ、主体的に活動することを心掛けてください。すべては皆さん一人一人の成長と夢の実現のために。がんばりましょう。(令和3年8月26日 リモート形式) 

1学期終業式での校長講話を紹介します

 全校生徒の皆さん、おはようございます。校長の町田です。

 1学期の間、コロナ感染を警戒しての教育活動が続きましたが、生徒の皆さんも職員も陽性者が出ることなく、体育祭や球球技大会などの行事も行うことができてよかったと思います。

 成績会議で皆さんの成績を拝見しましたが、3年生は成績優良者71人、全体の34.6%が優良者と、さすがは3年生、進路を意識してよく頑張りました。夏休みが進路実現の正念場となりますから、悔いの残らないようとことん受験勉強と進路活動に取り組んでください。1,2年生も夏休み中にどれだけ頭と体を鍛えられるかが、将来の結果に結びつきますので、計画的にしっかりやってください。 

 さて、東京2020オリンピックがいよいよ4日後に開会式を迎えます。コロナ禍で複雑な思いでテレビ観戦することになりますが、この歴史的なイベントを皆さんそれぞれの人生の1ページとして心に刻み込んでいただきたいと思います。 

 今、オリンピックそれ以上に注目を集めるアスリートがいます。アメリカメジャーリーグ、エンゼルスの大谷翔平選手です。現在、ホームラン33本でリーグトップ、オールスターゲームに二刀流で出場するなど輝かしい活躍をしているのは皆さんご承知のことと思います。アメリカで注目されるのは実績だけではありません。グランドにゴミが落ちていれば拾う、バットを拾い上げて手渡しするなどの行為にアメリカ人は「すべての野球人のお手本だ」などと絶賛しているのです。 

 大谷選手のゴミを拾う行為は、実は、高校1年生のときにつくった目標達成シートに「あいさつ」などとともに「ゴミ拾い」が書かれていて、それを自然と実行しているだけなのです。

  この目標達成シート、「マンダラチャート」とか「マンダラシート」と呼ばれるもので、9マスの枠で構成されるフレームワークです。9マスの中央にテーマや目標を書き込み、周辺のマスに関連項目を入れていきます。1マスを更に3×3の9マスにして、全部で81マスに発展することができます。

 大谷選手がつくったマンダラチャートは、このようなものです。ドラフト1位で8球団からの指名を目標にして、その目標達成のために向上させるべき項目が8つ、その中の「運」の項目に「ゴミ拾い」があります。

 高校1年生でこれをつくったというのは驚きですが、皆さんもそれぞれが高い志を持っているはず。その達成に向けて、マンダラチャートの作成は大い役立つのではないでしょうか。

 もう一度大谷選手のマンダラチャートに戻ると、ここに「本を読む」というのがあります。

 大谷選手は2013年に、二刀流とメジャーリーグ行きに理解を示す栗山監督率いる北海道日本ハムファイターズにドラフト1位で入団しました。そのとき、栗山監督は大谷選手に一冊の本を勧めました。それは埼玉の偉人、渋沢栄一が書いた『論語と算盤』という本です。

 論語は孔子の言葉、すなわち道徳です。算盤は商売のこと、企業経営です。渋沢は、道徳心をもって利益を追求しなさいと。得られた利益を社会に還元することで国が豊かになると説いています。

 経営者には、経営者だけが利益を得るのではなく、社会全体が利益を得る「理念」「倫理」にかなう志の高い経営を行わなければ、幸福は持続しないと。また、利益はすべてひとり占めすることなく、利益を社会に還元しなければ、経済活動は持続しないと言っています。

 プロ野球のスター選手は莫大な富を手にするわけですが、栗山監督は大谷選手に、プロの選手として道徳心を持った振舞いを大切にしなさいと教えたかったのだと思います。まさに、大谷選手は渋沢栄一の精神を大切にして野球界の頂点に立っているのです。 

 夏休み中、コロナの感染症対策に気を抜くことなく、熱中症にも気をつけ、事故にあったり起こしたりしないよう注意して、自分の心を鍛え、実力を高め、自分磨きをしっかりやってくれることを期待します。

令和3年度第1学期始業式での校長講話

 今年は桜の開花も早ければ、芝桜もずいぶん咲いて、すっかり春本番となって新年度、新学期を迎えました。春休み中、昨年度一年間を振り返り、足りなかった学習を補ったり、新年度に向けた準備をしてくれた人も多かったでしょう。また、春の大会に向けて部活動に打ち込んだ人も多かったと思います。「一年の計は元旦にあり」とよく言われますが、新2年生、新3年生になった皆さんにとっては、1学期の始まりである今日この時、この先一年の目標と計画をしっかり立ておくことが大切です。

 特に3年生にとっては最後の部活動から、何と言っても進路実現に向けた学力の伸長と学習成績の確保でしょう。志を高く持ち、最後の最後まで諦めずに挑戦し続ける覚悟を持って計画を立ててください。

 2年生は修学旅行があったり部活動では後輩が入ってきたり、3年生引退後は主役に躍り出たりと大いに活動できる一年です。ただし、よく言われる中だるみが起きやすい時期。二年後の進路実現を意識し、他校のライバルが手を抜いているすきに、秩高生はしっかり力を蓄えておこうではありませんか。

 新年度クラス替えになるとよく「前のクラスがよかった」などと言う声を聞くことがあります。クラス替えのない特進クラスなどのように、志を同じくする集団が、引き続き切磋琢磨する意味は大きいです。クラス替えのあった人には、むしろ新しい仲間や新しい環境の中で、自らの成長が期待できるとプラス思考になってもらいたいと思います。

 私が皆さんに期待したいことは二つ。一つ目は、地域から愛され期待される秩高生として、自信と誇りを持ち、礼儀やあいさつ、行いに品位と責任を持ち、より一層地域から愛してもらえる生徒集団になってもらいたいということです。

 二つ目は、高い志を持って、夢の実現、進路実現にひた向きに取り組む生徒集団であってもらいたいということです。

 皆さんはあまり気付かないと思いますが、市内の多くの方にお会いすると、多くの本校卒業生が秩父地域の核となって活躍されていること、それらの方々が皆、生徒の皆さんに大きな期待を持たれていることが分かります。その期待とは、リーダーとなって社会に貢献する人材になってほしいことであったり、進路実績を伸ばしてもらいたいというものです。

 皆さん、学習に関しては、日々の家庭学習時間はしっかり確保されているでしょうか。ただ覚えただけではない、学力としての定着が図られているでしょうか。いまひとつ伸び悩んでいる皆さんに、学びの質が高まるヒントについてお話しします。

 それは、学習の量と質を自分でコントロールする方法を身に付けることです。教育心理学では、学習成果を高める三つの方法として、

①学習に必要な時間や教材、仲間や先生、学習環境などの管理に関わる「リソース管理方略」。

②学習した内容を身に付けるための学習の仕方や工夫などに関わる「認知的方略」。

③学習の進み具合や自分の得意・不得意、意欲の状態などについて客観的に認識し調整に関わる「メタ認知的方略」が挙げられます。

 特に、「メタ認知」については学習効果を上げるだけでなく、よりよい社会生活を送る上でも効果的と言われています。「メタ認知」とは、今まさに何かを考えている自分の思考や、何かに取り組んでいる自分の行動について、一歩引いて、今よりも高い視点から把握する能力「客観的に自己評価する力」のことです。メタ認知能力が高まると自分自身の思考や行動を正しく理解し、問題点についてコントロールすることができるようになります。

 人から「考えを変えなさい」とか、「やるのは今でしょ」などと指摘されなくても、メタ認知能力によって、自分自身で適切な思考と行動に軌道修正ができるということです。自分自身の考えや行動を客観的に冷静な目で見る、ぜひ、心掛けてみてください。
 
 最後に、新型コロナウイルスは変異株による新たな感染拡大が広がりつつあります。引き続き感染防止対策の徹底を心がけて、秩高関係者から感染者を出さないようにしましょう。皆さんにとって飛躍となる1年になってもらうことを期待します。がんばってください。

令和3年度入学式での校長式辞

 例年より早い開花で花が持つか心配だった桜もここ数日の冷え込みで、何とか入学式に花を添えることができました。山々を見渡せば木々が一斉に芽吹いて萌黄色に輝き、生命の躍動を感じる季節になりました。

 この一年、不自由で不安な思いをさせ続けた新型コロナウイルスの感染拡大は第四波の局面に入った模様で、この入学式も感染防止の観点から、新入生の皆さんのみに式場に入ってもらいました。来賓をはじめ保護者の皆様には、お子さまの晴れ姿を式場でご覧いただくことが叶いませんことを大変心苦しく思います。どうかご理解の上、ご容赦願います。

 さて、本日ここに令和3年度埼玉県立秩父高等学校入学式を挙行できますことは、在校生そして教職員一同にとって大きな喜びとするところです。

ただ今、入学を許可いたしました、198名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんを心から歓迎いたします。また、保護者の皆様にはお子様のご入学を心よりお祝い申し上げます。

 皆さんは今日から秩父高校の生徒として新たな学校生活が始まりましたが、これからの高校3年間をどのように過ごすかが、皆さんの成長と卒業後の人生に大きく影響してきます。高校生活のスタートを切る皆さんには、よりよい人生の道へ進んでいけるよう、次の3つのことを心掛けてもらいたいと思います。

 第一に、歴史と伝統ある秩父高校の生徒になったという自信と誇りそして責任を持って、何事にも主体的で積極的な姿勢で毎日を過ごしてもらいたいということです。

 秩父高校は今年で創立114年目を迎える伝統ある学校です。秩父地域唯一の普通科進学校として、地域の期待に応える教育活動を進めてまいりました。卒業生は2万8千名を超え、地元をはじめ県内、全国で活躍されています。新入生の皆さんも、やがてリーダーとして社会に貢献する人材に成長されることが期待されています。そのことをぜひ、自覚してください。

 秩父高校には勉強はもちろん部活動や学校行事、探究活動など皆さんが輝く場がたくさんあります。ですが、受け身の姿勢でいては、成長は望めません。高校生には自ら考え判断し、責任を持って行動することが求められます。何事にも前向きな姿勢でいることが大切です。 

 第二に、将来の夢や目標、志をしっかり持つこと。そして自己実現に向けて自分を律し、努力し続けること、継続することを実践してもらいたいということです。

 秩父高校には一人一人の進路希望に合わせた特別進学クラス、進学アドバンスクラス、私文選抜クラスといったコース・科目設定ができるほか、進学補習やサマースクール、スタディサプリなど進路実現に向けた充実した指導体制が整えられています。先輩たちはそれを生かし努力して、すばらしい進路実績を収めています。夢の実現への道は平坦ではありませんから、逃げ出したくなることもあるでしょう。しかし、夢や志、信念というものは自分を律し、頑張り続ける原動力になるものです。まだ、将来のことは考えていないという人は、いろいろな情報や皆さん自身の体験を振り返って、自らの夢を描いてみてください。

 東京オリンピック競泳のメダル候補と言われながら白血病で闘病生活を送っていた池江璃花子選手が、先日行われた日本選手権100mバタフライで優勝し、東京オリンピックの代表内定をつかんだというニュースに、私たちは勇気をもらいました。池江選手は「つらくてもしんどくても、努力は必ず報われると感じた。」とインタビューに答えています。皆さんもこの言葉を信じ、夢を追って努力し続けてください。 

 第三に、教養を備えた心豊かな人間になろうと常に意識して生活してもらいたいということです。

 社会を大きく変えた新型コロナウイルスとの戦いは現在も進行中です。世界的な気候変動、世界の人口爆発、日本では深刻な少子化、自然災害など、未来は平坦ではありません。そのような社会を生きる皆さんには、物事を創造したり判断したりする力、そのベースとなる知識や技能、協力して問題解決にあたるチームワーク力が欠かせません。それらを統合する知識や思考、行いのことを私は、教養と考えます。また、人間社会がうまくやっていく上で人間性は最も重要なものです。思いやりや感謝の気持ち、礼節、コミュニケーション力、人権感覚に倫理観、主権者・消費者としての意識。成年年齢が十八歳に引き下げられるのは、来年4月からです。人間としての厚みを増すことが皆さんの人生を豊かにしてくれるのです。

 二度とない高校時代。皆さんには無限の可能性があります。思う存分、勉学そして部活動などに取り組んで、3年間で人間として大きく成長し、それぞれの夢の実現に近づいてもらうことを切に願います。 

 最後に、保護者の皆さまにおかれましては、本校の進める「地域の期待に応える活力ある進学校づくり」にご理解をいただき、学校を信頼し連携を密にしていただいて、お子様の確かな成長と進路実現にご協力を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。 

 令和3年4月8日

       埼玉県立秩父高等学校長 町田 邦弘